「熱中症警戒アラート」が出たらどうすればいいの?
近年の夏は年々厳しさを増しており、命に関わる「熱中症」のリスクが高まっています。
特に体温調整機能が未熟な子どもは大人以上に注意が必要です。
環境省と気象庁が発信する【熱中症警戒アラート】は、暑さによる健康被害を未然に防ぐための重要な指標です。
🔔 熱中症警戒アラートとは?
• 暑さ指数(WBGT)が33以上になる予測の地域に発令されます。
• すべての人が外出・運動・屋外活動を控えるべき状況です。
• 学校や保育園でも体育や部活動の中止が推奨されます。
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熱中症の主な症状|子どもの場合は特に早期発見が重要!
子どもは自分で「暑い」「しんどい」と言い出せないことも。
早めに以下の症状をチェックしましょう。
初期症状
• 顔が赤い、熱い
• ぐったりしている
• ぼーっとして反応が鈍い
• 汗が異常に多い or 全くかかない
中等度〜重症
• 嘔吐やけいれん
• 意識がもうろうとする
• 水分を受け付けない
• 体温が異常に高い(40℃以上)
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【予防の基本】こどもの熱中症を防ぐためにできること
1. 学校・園での対策
• 教室のエアコン使用ルールの徹底
• 外遊びや体育の時間調整(朝早く or 室内へ変更)
• 帽子・水筒・日よけグッズの持参必須化
2. 家庭でできること
• 朝の時点で顔が赤かったり、体温が高い日は無理して登校させない
• 夜のうちに室温管理(26〜28℃が目安)
• 就寝前・起床時の水分補給を習慣化
3. 外遊び・スポーツの注意点
• 30分に1回の休憩と水分補給
• 保護者の付き添い時は「日陰の場所確保」が必須
• 体調が悪そうなら即中止する勇気も必要
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「暑熱順化(しょねつじゅんか)」を知っていますか?
暑熱順化とは、体が暑さに慣れるための過程のことです。
なぜ重要?
• 熱中症にかかりにくくなる
• 発汗がスムーズになり、体温調整がしやすくなる
どうすれば暑熱順化できる?
• 5〜10分の軽い運動(散歩や縄跳び)を毎日続ける
• シャワーだけでなく湯船に入る習慣
• 冷房の効きすぎた部屋から時々屋外に出る(涼しい時間帯)
※ただし、無理は禁物!徐々に慣らすことがポイントです。
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食事でできる熱中症予防
食事は「体をつくるだけでなく、体温調整や水分維持」にも関係します。
積極的に取り入れたい食材
栄養素
例
効果
塩分
梅干し、味噌汁
汗で失ったナトリウムを補う
カリウム
バナナ、トマト、きゅうり
体内の水分バランス調整
水分
スープ、ゼリー、果物
無理なく水分補給
ビタミンB群
豚肉、玄米
エネルギー代謝を助ける
特に子どもには「冷たくて食べやすいメニュー」がおすすめ。
例:冷やしうどん+味噌汁+果物ゼリー
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それでも熱中症になってしまったら?|応急処置の流れ
1. すぐに涼しい場所へ移動
• 室内 or 日陰、風通しの良い場所へ
2. 衣類をゆるめ、冷却する
• 首、わきの下、足の付け根を重点的に冷やす
3. 水分補給(意識があれば)
• 経口補水液やスポーツドリンクなど、塩分を含んだものを少しずつ
4. 重症化の兆候があれば119番通報
• 意識がない、けいれん、嘔吐が続く場合はすぐに病院へ!
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今年の夏を乗り越えるために|保護者ができること3選
1. 「暑い日は無理をさせない」判断基準を家族で共有
2. 毎日の天気・アラートをチェックする習慣
3. 家庭で楽しく“暑熱順化”トレーニングを始める
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まとめ|「暑さは命にかかわる」時代。子どもを守るのは周囲の大人です
昔とは違い、今の日本の夏は命の危険をともなう暑さです。
「うちの子は元気だから大丈夫」ではなく、予防・早期発見・応急対応の3本柱を家族で理解し合い、
今年の猛暑を元気に、笑顔で、乗り越えましょう!
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