はじめに|水のレジャーが“命のリスク”になるとき
毎年、海水浴・川遊び・釣り・キャンプなどを楽しむ人が増える一方、水難事故による死亡者数は後を絶ちません。
防災士として、災害レベルに匹敵する「水難事故」を事前に防ぐための知識と備えについて解説します。
第1章|水難事故の実態と傾向
● 年間の水難事故件数と死者数(データ紹介)
• 警察庁や消防庁の統計から
• 夏休みに急増、子ども・高齢者が多い
● 事故の多発場所ランキング
• 海岸・川・ため池・港湾・水路など
• 観光地でも事故が多い実態
第2章|“防げたはず”の水難事故|主な原因5選
1. ライフジャケット未着用
2. 気象・水位情報の確認不足
3. 飲酒後の遊泳や釣り
4. 子どもだけでの水辺遊び
5. 親の「ちょっと目を離した」油断
第3章|防災士が教える「水難事故を防ぐ10の備え」
✅ 家族で実践できる安全対策
項目・内容
ライフジャケットの着用
川遊び・海・釣りで必須。子どもは常時着用を徹底
天気・水位・河川情報の確認
国土交通省の「川の防災情報」やアプリを活用
危険エリアの把握
地元住民の情報を事前に収集、立入禁止エリアに注意
子どもの見守り体制
1人にさせない。手の届く範囲に
飲酒禁止の徹底
遊泳・釣り中の飲酒は厳禁
第4章|「もしも」のための備え|水辺で役立つ防災グッズ5選
1. 膨張式ライフジャケット(軽量・携帯型)
2. 防水ホイッスル(緊急時の音で位置を知らせる)
3. ドローン・監視カメラ(自治体導入事例あり)
4. 浮き輪&ロープ(救助時に使用)
5. AED・CPRマニュアル(学校やキャンプ場に設置推進)
第5章|水難事故と災害の関係|「水防災」という考え方
水難事故は単なるレジャー事故にとどまりません。近年は…
• ゲリラ豪雨→急な増水→川の事故
• 地震による津波・高潮→沿岸部の溺死
• 氾濫・浸水による車両水没事故
など、災害と密接に関係しており、「水防災」=命を守る防災の一部と捉えるべきです。
第6章|防災教育の現場から|子ども・高齢者にどう伝えるか
• 小中学校での「着衣泳」「命を守る授業」事例
• 自治体主催の「川の安全教室」などの紹介
• 高齢者には視覚・聴覚・運動機能の衰えを想定した指導を
終わりに|「水に親しむ」と「命を守る」はセットで考える
レジャーや日常生活の中で、水辺は身近な存在です。しかし、「自然は時に牙をむく」ことも忘れてはなりません。
水の楽しみを奪うのではなく、正しい知識と備えによって守られる命があることを、防災士として発信していきます。
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参考リンク・資料
• 川の防災情報:https://www.river.go.jp/
• 日本ライフセービング協会
• 消防庁「水難事故防止の手引き」など
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